ということで、今日は一転「けんちょう」ってことになりましたねぇ。(^O^)
大根と人参、戻した干し椎茸はいちょう切り、里芋は輪切り、油揚げは短冊切りにします。
鍋に油を熱して、大根と人参を炒めてから、水気を切った豆腐を手で崩しながら入れ油が廻るまで炒め、出汁をいれ、里芋、油揚げ、椎茸を加え柔らかくなるまで煮て、醤油で味付けして出来上がりです、簡単でしょ。(^^;ゞ
えっ、「けんちょう」と関係ないじゃないかって?
これ山口の郷土料理で「けんちょう」っていうんですよ。
「けんちょ」とも言いますが、基本的には大根と豆腐を油でいため醤油で味付けするだけの料理で、色々なバリエーションがあります。
この「けんちょう」というのは「けんちん」が訛ったのもということになっているんですが、「けんちん」は手元の広辞苑によると次のようになっていますねぇ。
けん-ちん[巻繊](チンは唐音。ケンチェン・ケンチャンとも)禅僧が中国から伝えた普茶料理の一。@黒大豆のもやしをごま油で炒り、湯葉で巻いて煮びたしにしたもの。長崎ではもやしを油でいため、湯葉で巻いて煮びたしとする。A大根・牛蒡・人参・椎茸などを繊切にして油で炒り、くずした豆腐を加え、酒・醤油で味をつけ、湯葉で巻き油で揚げたもの。B「けんちんじる」の略。−・じる[巻繊汁]豆腐をくずして油でいため、これに笹がきごぼう・麻の実を加えたものを実としたすまし汁。けんちん。
広辞苑の記述は、いずれからの採録か寡聞にして知りませんが、東明山興福寺の菜単(ツァイタン=献立)に「巻煎(ケンチェン)」と見え、もやしの湯葉巻き、との説明がありますし、江戸期の「豆腐百珍」にも「真のケンチェン」「草のケンチェン」の二種が見え、いずれも豆腐に加役を加え醤油で味付け、ゆばで包むところは同じですね。
つまり、「巻繊」は、細い物を巻く意味で、現在でも日本料理で「巻繊」というと巻もの料理をいいますから、「けんちょう」とか「けんちん汁」は鎌倉の名刹「建長寺(けんちょうじ)」の僧が考案した精進料理「建長汁(けんちょうじる)」から出ていると鎌倉あたりでおこなわれている説のほうが妥当なような気がしますが、いかがでしょうか。
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