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| 六之飲
七之事 八之出 九之略
十之圖 |
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四之器 | |
四 茶器 |
風爐(灰承)
筥 炭撾 火筴 鍑
交床 夾紙囊 碾拂末
羅 合 則 水方 漉水囊
瓢 竹筴 鹺簋揭 熟盂
盌 畚 劄 滌方
滓方 巾 具列 都籃
| | 風爐(灰承)
筥 炭撾 火筴 鍑
交床 夾紙囊 碾拂末
羅 合 則 水方 漉水囊
瓢 竹筴 鹺簋揭 熟盂
盌 畚 劄 滌方
滓方 巾 具列 都籃 |
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風爐(灰承)
風爐。以銅、鐵鑄之、如古鼎形。 厚三分、緣闊九分、令六分虛中、致其杇墁。 凡三足、古文書二十一字、一足云、坎上巽下离于中、一足云、體均五行去百疾、一足云、聖唐滅胡明年鑄。
其三足之間、設三窗、底一窗以為通飆漏燼之所。 上并古文書六字、一窗之上書、伊公二字、一窗之上書、羹陸二字、一窗之上書、氏茶二字、所謂伊公羹、陸氏茶也。
置墆〓(土臬)、于其內設三格、其一格有翟焉、翟者、火禽也、畫一卦曰离、其一格有彪焉、彪者、風獸也、畫一卦曰巽、其一格有魚焉、魚者、水虫也、畫一卦曰坎。
巽主風、离主火、坎主水、風能興火、火能熟水、故備其三卦焉。 其飾、以連葩、垂蔓、曲水、方文之類。 其爐、或鍛鐵為之、或運泥為之.其灰承、作三足鐵柈擡之。 | |
風炉(灰承) 風炉は、銅や鉄で鋳る。昔の鼎の形のようである。 厚さは三分、縁の広さは九分、六分は中を虚にして、鏝塗りとする。
およそ足は三本あり、古文二十一字が書いてあり、一つの足には「坎が上に、巽が下に、离が中に」とあり、一つの足には「体は五行を均しくし、百疾を去る」とあり、一つの足には「聖唐が胡を滅ぼした明年に鋳る」とある。
その三本の足の間に、三個の窓を設け、底の一個の窓は、通風や燃えかすを落とす所である。 窓の上に古文で六字が書いてあり、一つの窓の上には「伊公」の二字を書き、一つの窓の上には「羮陸」の二字を書き、一つの窓の上には「氏茶」の二字を書いてある。すなわち「伊公は羮、陸氏は茶」となる。
火床を置き、その内に三個の格を設け、その一格には翟がある。翟は火の鳥で、離の一卦を画く。その一格には彪がある。彪は風の獣で、巽の一卦を画く。その一廓には魚がある。魚は水の虫で、坎の一卦を画く。
巽は風をつかさどり、離は火をつかさどり、坎は水をつかさどる。風はよく火を興し、火はよく水を暖める熱める、ゆえにその三つの卦を備えるのである。 その飾りは、連ねた葩、垂れた蔓、曲がっりくねった水の流れ、四角な文様の類がある。
その炉は、あるいは鉄を鍛えてつくり、あるいは泥をめぐらせてつくる。その灰承は、三本足の鉄拌をつくり、これを擡げる。 |
筥。以竹織之、高一尺二寸、徑闊七寸。
或用藤、作木楦如筥形織之。 六出圓眼。 其底蓋若莉篋口、鑠之。 | |
筥は、竹で編む。高さ一尺二寸、直径が七寸。 あるいは籐を用い、木型を作り、筥の形に編む。 六出円眼にする。
その底と蓋とは、きっちりした篋の口のように、目を詰ませる。 |
炭撾。以鐵六棱制之。
長一尺、銳上豐中。 執細頭、系一小〓(金展),以飾撾也。 若今之河隴軍人木吾也。
或作槌、或作斧、隨其便也。 | | 炭撾は、鉄で六角形につくる。
長さ一尺、上を尖らせ、中をふくらませる。 執は頭を細くし、一つの小さな鐶をかけ、撾の飾りとする。 ちょうど今の河隴の軍人の木吾のようである。
あるいは鎚の形に作り、あるいは斧の形に作り、その便に随えばよろしい。 |
火筴。一名筯、若常用者、圓直一尺三寸。
頂平截、無蔥薹句鏁之屬。 以鐵或熟銅制之。 | | 火筴は、一名を筯という。常用のもののごとく、円くて真っ直ぐな一尺三寸のもの。
頂は平たくきってあり、蔥薹や句鏁の属は無い。 鉄か精銅でつくる。 |
鍑(音輔、或作釜、或作鬴)。
以生鐵為之。 今人有業冶者、所謂急鐵、其鐵以耕刀之趄煉而鑄之。 內抹土而外抹沙。 土滑于內、易其摩滌、沙澀于外、吸其炎焰。
方其耳、以令正也。 廣其緣、以務遠也。 長其臍、以守中也。 臍長、則沸中、沸中、末易揚、則其味淳也。
洪州以瓷為之、萊州以石為之。 瓷与石皆雅器也、性非堅實、難可持久。
用銀為之、至洁、但涉于侈麗。 稚則雅矣、洁亦洁矣、若用之恒、而卒歸于鐵也。 | |
鍑(音は輔、あるいは釜に作り、あるいは鬴に作る。)は、生鉄でつくる。 今の鍛冶をする者が、いわゆる急鉄とするもので、その鉄は鋤の壊れたものを精錬して鋳物にする。
内側は土を塗り、外側は砂を塗る。 土は内の滑りをよくし、摩して洗いやすくなり、砂は外をざらざらにして火焔を吸う。 その耳を四角くするのは、令を正しくするためである。
その緣を広くするのは、遠きを務めるためである。 その臍を長くするのは、中を守るためである。 臍が長ければ、湯が真ん中から沸き、真ん中から沸けば末まで揚り易く、その味は則ち淳である。
洪州では瓷器でつくり、莱州では石でつくる。 瓷と石は、みな風雅な器であるが、性質が堅実でなく、長持ちし難い。 銀を用いると、清潔この上ないが、ただ美しく立派にすぎる。
雅ならば雅でも、清潔ならば清潔でも、もし常用するのならば、結局の鉄に帰す。 |
交床。以十字交之、剜中令虛、以支鍑也。 | | 交床は、十文字に組合わせ、その中を虚ろに刳りぬいて、鍑を支える。 |
夾。以小青竹為之、長一尺二寸。
令一寸有節、節以上剖之、以炙茶也。 彼竹之筱、津潤于火、假其香洁以益茶味。 恐非林谷間莫之致。
或用精鐵、熟銅之類、取其久也。 | | 夾は、小さい青竹でつくり、長さは一尺二寸。
一寸の所に節のあるようにし、節から上を割いて、これで茶を炙る。 その竹は、火で炙ると湿気が出て、その清らかな香が移り、茶の味を増す。 恐らく林谷の間でなければ、このようなことはできないだろう。
あるいは精鉄や熟銅の類を用いるのは、その耐久性を取るからである。 |
紙囊。以剡藤紙白厚者夾縫之、以貯所炙茶、使不泄其香也。 | |
紙嚢は、剡藤紙の白く厚いもので、袋に縫い、炙った茶を貯わえ、その香を泄らさないようにする。 |
碾。以桔木為之、次以梨、桑、桐、柘為之。
內圓而外方。 內圓、備于運行也、外方、制其傾危也。 內容墮而外無余木。 墮、形如車輪、不輻而軸焉。
長九寸、闊一寸七分。 墮徑三寸八分、中厚一寸、邊厚半寸。 軸中方而執圓。
其拂未、以鳥羽制之。 | | 碾は、橘の木でつくる。之に次ぐものは、梨、桑、桐、柘でつくる。
内を円く、外を四角にする。 内を円くするのは、動きをよくするためで、外を四角にするのは、ぐらつきを制するためである。 内には堕を入れ、外には何もない。
堕は、車輪のような形をし、輻はなく、軸がある。 長さは九寸、広さは一寸七分。 堕の直径は三寸八分、中の厚みが一寸、縁の厚みが五分。
軸の中央部は四角く、取手は円い。 払末は、鳥の羽でつくる。 |
羅合。羅末、以合貯之、以則置合中。
用巨竹剖而屈之、以紗絹衣之。 其合、以竹節為之、或屈杉以漆之。 高三寸、蓋一寸、底二才、口徑四寸。 | | 羅合は、茶の粉末を篩にかけて、合に貯わえ、則を合の中へ置く。
大竹を割って曲げ、紗絹を衣せる。 その合は、竹の節でつくる。あるいは杉を屈げて、これに漆を塗る。 高さは三寸、蓋は一寸、底は二寸、口径は四寸。 |
則。以海貝、蝸蛤之屬、或以銅、鐵、竹匕、策之類。
則者、量也、准也、度也。 凡煮水一升、用末方寸匕、若好薄者減之、故云則也。 | | 則は、海の貝、蝸・蛤の属、あるいは銅、鉄、竹の匙・策の類。
則は、量であり、准であり、度である。 およそ一升の水を煮て、茶の粉は一寸四方の匙に一杯を用いる。もし薄いのを好む者は、減らす。ゆえに則というのである。 |
水方。以稠榜木(音胄、木名也。)槐、楸、梓等合之、其裏井外縫漆之。
受一斗。 | | 水方は、稠榜木(音は冑、木の名なり)槐、楸、梓などの木で、これを合せ、その裏や外の隙間に漆を塗る。
一斗をいれる。 |
漉水囊。若常用者。
其格、以生銅鑄之、以備水濕無有苔穢、腥澀之意、以熟銅、苔穢、鐵、腥澀也。林棲穀隱者、或用之竹木。
木與竹非持久涉遠之具、故用之生銅、其囊、織青竹以卷之、裁碧縑以縫之、細翠鈿以綴之、又作油綠囊以貯之。
圓徑五寸、柄一寸五分。 | |
漉水嚢は、常用のものと同じ。 その格は生銅を鋳て、水の湿に備え、苔で穢れたり、錆びついたりしない。熟銅では苔で穢れ、鉄では錆ができる。林に隠栖する者は、あるは竹や木を用いる。
木と竹とは久しく持ち続け永遠に使える道具ではない。ゆえに生銅を用いる。その嚢は青竹を編んで巻き、碧縑を裁って縫い、翠鈿を細くして綴じつける。また油緑嚢を作り、これを入れておく。円径は五寸、柄は一寸五分。 |
瓢。一曰犧、杓、剖瓠為之、或刊木為之。
晉舍人杜毓荈賦云、酌之以瓠。 瓠、瓢也、口闊、胚薄、柄短。 永嘉中、余姚人虞洪入瀑布山采茗、遇一道士云、吾、丹丘子、祈子他日甌犧之余、乞相遺也。
犧、木杓也。 今常用以梨木為之。 | | 瓢は、一に犠・杓という。瓠を割いてつくる。あるいは木を削ってつくる。
晋の舍人の杜毓の『荈賦』に「これを酌むに瓠を以てす」と云う。 瓠は瓢である。口は広く、脛は薄く、柄は短い。 永嘉中に、餘姚の人の虞洪が瀑布山に入り茶を採み、一人の道士に遇い云うことには「吾は丹丘子、お前にたのむ、他日、甌犠のあまりを、どうかわしにくれ。」
この犠は、木の杓である。 今、常用のものは、梨の木でつくる。 |
竹筴。或以桃、柳、蒲葵木為之、或以柿心木為之。
長一尺、銀裹兩頭。 | | 竹夾は、桃、柳、蒲葵木でつくる。あるいは柿の木の蕊でつくる。
長さは一尺、銀で両頭を覆う。 |
鹺簋。以瓷為之、圓徑四寸、若合形。
或瓶、或缶。 貯鹽花也。 其揭、竹制、長四寸一分、闊九分。 揭、策也。 | | 鹺簋は、瓷器でつくる。円径が四寸、合の形である。
あるいは瓶、あるいは缶のものもある。 塩の花をいれるものである。 その掲は竹製で、長さ四寸一分、幅は九分。 掲は、策である。 |
熟盂。以貯熟水。
或瓷、或砂。 受二升。 | | 熟盂は、熟水をいれる。
あるいは瓷器、あるいは素焼。 二升はいる。 |
盌。越州上、鼎州、婺州次、丘州上、壽州、洪州次。
或者以邢州處越州上、殊為不然。 若邢瓷類銀、越瓷類玉、邢不如越一也、若邢瓷類雪、則越瓷類冰、邢不如越二也、邢瓷白而茶色丹、越瓷青而茶色綠、邢不如越三也。
晉杜琉荈賦所謂、器擇陶揀、出自東甌。 甌、越州也、甌越上。
口唇不卷、底卷而淺、受半升以下。 越州瓷、丘瓷皆青、青則益茶、茶作紅白之色。 邢州瓷白、茶色紅、壽州瓷黃、茶色紫、洪州瓷褐、茶色黑、悉不宜茶。 | | 碗は、越州が上、鼎州、婺州が次ぐ、岳州が上、寿州、洪州が次ぐ。
ある人は、邢州を越州の上とするが、そのようなことはない。 もし邢州の瓷器を銀にたとえるなら、越州の瓷器は玉にたとえられる、邢州が越州におよばない第一である。邢州の瓷器を雪にたとえるなら、越州の瓷器は氷にたとえられる、邢州が越州におよばない第二である。邢州の瓷器は白く、茶の色が丹くみえ、越州の瓷器は青く、茶の色は緑にみえる、邢州が越州におよばない第三である。
晋の杜琉の『荈賦』に謂う所の「器は択び、陶は揀び、東甌より出ず。」である。 甌とは、越州のことである。甌は、越州が上。 口唇が巻かず、底が巻いて浅く、半升以下しかはいらない。
越州の瓷器も岳州の瓷器もみな青い。青いのが茶にはよい。茶が紅白色にみえるからである。 邢州の瓷器は白く、茶の色が紅くみえ、寿州の瓷器は黄色く、茶の色が紫にみえ、洪州の瓷器は褐色で、茶の色は黒くみえる。すべて茶に宜しくない。 |
畚。以白蒲捲而編之、可貯盌十枚、或用筥。
其紙帊以剡紙夾縫令方、亦十之也。 | | 畚は、白蒲を捲いて編み、盌十枚をいれることができる。あるいは筥を用いる。
その紙包みは、剡紙をかさねて、四角に縫い、これも十枚にする。 |
札。緝栟櫚皮、以茱萸莫木夾而縛之、或截竹束而管之、若巨筆形。 | | 札は、栟櫚の皮をあつめ、茱萸を削った木に夾んで縛る。あるいは竹を截って束ねて管にし、おおきな筆の形にする。 |
滌方。以貯洗滌之余。
用楸木合之、制如水方、受八升。 | | 滌方は、洗滌した水の余りをいれる。
楸の木を用いこれを合わせ、水方のようにつくり、八升はいる。 |
滓方。以集諸滓、制如滌方、處五升。 | |
滓方は、茶滓を集めていれる、滌方のようにつくる、五升いれる。 |
巾。以拖縍布為之。
長二尺、作二枚、互用之、以洁諸器。 | | 巾は、拖縍布でつくる。
長さ二尺、二枚作り。交互に用い、諸器をきよめる。 |
具列。或作床、或作架。
或純木、純竹而制之、或木或竹、黃黑可扃而漆者。 長三尺、闊二尺、高六寸。 具列者、悉斂諸器物、悉以陳列也。 | | 具列は、あるいは床と書き、あるいは架と書く。
あるいは木だけ、あるいは竹だけでつくる。あるいは木あるいは竹で、黄黒色にし、閂が掛けられるようにし、漆塗のものもある。 長さは三尺、幅は二尺、高さ六寸。
具列は、ことごとくすべての器物をおさめ、ことごとく陳列するのである。 |
都籃。以悉設諸器而名之、以竹蔑、內作三角方眼、外以雙蔑闊者經之、以單蔑纖者縛之、遞壓雙經、作方眼、使玲成。
高一尺五寸、底闊一尺、高二寸、長二尺四寸、闊二尺。 | | 都籃は、すべての器を、いれておくところから、そう名づけた。竹の皮で、内は三角形の方眼に作り、外は二枚の竹の皮のひろいものを経とし、一枚の竹の皮のほそいもので、それを縛り、交互に二枚の経の方を圧え、方眼に作り、すけてみえるようにする。
高さは一尺五寸、底の幅は一尺、高さ二寸、長さ二尺四寸、幅が二尺。 |
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○杇墁 杇(ウ)は、『說文』に「所以塗也。秦謂之杇、關東謂之槾。」(塗る所以なり。秦に之を杇と謂い、関東に之を槾と謂う。)、『爾雅』釋宮に「鏝謂之杇。」(鏝は之を杇と謂う。)、『論語』に「糞土之牆、不可杇也。」(糞土の牆は杇るべからず。)とあり、鏝(こて)、鏝で塗る。墁(マン)は、『集韻』に「牆壁之飾也。」(牆壁の飾りなり。)、『孟子』に「毀瓦畫墁。」(瓦を毀し墁を画く。)とあり、壁の飾り。 |
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○古文 唐代では、漢代通用の隷書のことをいうという。 |
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○坎上巽下離於中
坎(カン)、巽(ソン)、離(リ)は八卦の卦名。坎は水、巽は風、離は火を象徴する。 |
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○盛唐滅胡明年鑄
盛唐(セイトウ)は、およそ唐朝の第6代皇帝(在位 712~756)玄宗(685~762)と、その子第7代皇帝(在位 756~762)粛宗(711~762)の治世をいう。滅胡(メツコ)は、安史の乱(あんしのらん)の終結を指す。安史の乱の首謀者の安禄山は雑胡(胡の混血人)である。安史の乱は、唐の節度使・安禄山(705~757)によって天宝14載
(755)に引き起こされた反乱で、洛陽を陥落させ、至徳元載 (756)安禄山は聖武皇帝に即位し国号を燕とした。更に長安を陥落させ、玄宗は四川へ逃亡した。しかし安禄山は至徳2載
(757)自らの実子安慶緒を廃して養子に後を継がせようとしたために安慶緒に殺された。安禄山が殺されると、その配下であった史思明(~761)が安禄山の後を継いで燕王を称し、乾元2年
(759)には安慶緒を殺害したが、上元2年(761)史思明も養子を後継ぎにしようとしたために実子の史朝義(~761)に殺害され、史朝義が大燕皇帝に即位し顕聖と改元するも、唐軍が回紇の支援を得て反撃に出て、広徳元年(763)史朝義は自殺し、ここに安史の乱は収束した。盛唐滅胡明年鑄は安史の乱の終わった翌年に鋳られたものの意で、広徳二年(764)とするのが一般的。粛宗・玄宗が長安を回復した至徳2載
(757)を滅胡の年とし、乾元元年 (758)を滅胡明年とするものもある。 |
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○伊公羹 伊公(イコウ)は、伊尹(いいん)。商の湯王の宰相。『史記』殷本紀に「伊尹名阿衡。阿衡欲奸湯而無由、乃為有莘氏媵臣、負鼎俎、以滋味說湯、致于王道。」(伊尹、名は阿衡。阿衡は湯に奸めんと欲して由る無し、乃ち有莘氏の媵臣と為り、鼎俎を負い、滋味を以って湯を説き、王道を致す。)、『孟子』に「萬章問曰、人有言、伊尹以割烹要湯、有諸、孟子曰、否不然。伊尹耕於有莘之野、而樂堯舜之道焉。非其義也、非其道也、祿之以天下、弗顧也、繫馬千駟、弗視也。」(萬章問いて曰く、人言あり、伊尹割烹を以って湯を要める、諸有りやと、孟子曰く、否、然らず。伊尹は有莘の野に耕し、而して堯舜の道を楽しむ。其の義に非ざる也、非其の道に非ざる也、禄の天下を以ってしても、顧みざるなり、繫馬千駟をしても、視ざるなり。)とある。羹(コウ)は、『爾雅』に「肉謂之羹。」(肉は之を羹と謂う。)、王逸注『楚辭』招魂に「有菜曰羹、無菜曰臛。」(菜あるを羹と曰い、菜の無きを臛と曰う。)とあり、肉と野菜を入れた熱い吸い物。伊尹が、料理人として湯王に取り入って商の宰相となったという説話があり、それを羹であらわしたもの。 |
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○墆〓(土臬)(テツセン)
墆(テツ)は、『廣韻』に「貯也、止也。」とあり、〓(土臬)(セン)は〓(土臬)の訛字といい、〓(土臬)は 『集韻』に「小山也。」とあり、また別本「堞」に作るものもあり、堞(チョウ)は『韻會』
に「城上女牆。」とある。釜を受け止める垣か。火床(くどこ)とした。火床は五徳のこと。 |
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○格(カク) 『說文』に「木長貌。」(木の長ずるの貌。)、徐鍇の『説文解字繋傳』に「長枝爲格。」(長枝を格と為す。)とあり、 |
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○翟(テキ) 『說文』に「山雉尾長者。」(山雉の尾長き者。)
とある。『易經』に「離爲雉。」(離は雉と為す。)、「離爲火。」(離は火と為す。)とある。 |
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○彪(ヒョウ)
『說文』に「虎文也。」、『韻會』に「小虎。」とある。『易經』に「巽爲木、爲風」(巽は木と為し、風と為す)、「雲從龍、,風從虎。」(雲は龍に従い、,風は虎に従う。)とある。 |
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○魚(ギョ) 『說文』に「水蟲也。」
とある。『易經』に「坎爲水」(坎は水と為す)とある。 |
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○巽主風、离主火、坎主水
『易經』に「巽爲風」、「離爲火」、「坎爲水」とあり、これによる。 |
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○鐵柈 柈(ハン)は、唐の李延壽の『南史』劉穆之列傳に「穆之乃令廚人以金柈貯檳榔一斛以進之。」、唐の杜甫の「十月一日詩」に「蒸裹如千室、焦糟幸一柈。」とあり、「盤」の異体。 |
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○筥(キョ) 『說文』に「筥、筲也。」、『三禮圖』に「筥、圓、受五升。」、『詩經·朱熹集傳』に「方曰筐、圓曰筥。」(方なるを筐と曰い、円なるを筥と曰う。)とある。
ここでは炭斗のこと。 |
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○木楦 楦(ケン)
は、楥の俗字。楥(ケン)は、『說文』に「履法也。」とあり、靴型。木楦は木型。 |
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○六出圓眼 六つ目編みのこと。
六つ目編みは、三本の竹を組み合わせ、編み目が六角形となるようにした編み方。かごを編むときによく用いられるので、かご編みともいう。 |
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○莉篋(リキョウ)
莉(リ)は、『玉篇』に「草名。」、『正字通』に「茉莉、花名。」とあり、ジャスミンのこと。別本「利」に作り、利(リ)は『說文』に「銛也。」、『周禮註』に「利、滑密也。」とある。篋(キョウ)は、『廣韻』に「箱篋。」、『儀禮註』に「隋方曰篋。」(隋方は篋と曰う。)、『儀禮註疏』に「隋、謂狹而長也。」(隋は狹く長なるを謂う。)とあり、竹で編んだ長方形の籠。 |
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○鑠(シャク)
『說文』に「銷金也。」(金を銷かすなり。)、『爾雅』釋詁に「美也。」、『揚子方言』に「摩也。」とある。目をつぶして(詰めて)編んだものか。 |
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○炭撾(タンタ)
撾(タン)は、『集韻』に「擊也。」とあり、炭檛は炭をたたいて割る炭割りのこと。 |
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○執(シツ) 『正韻』に「守也、持也。」とあり、取手のこと。 |
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○河隴(カロウ)
唐代の西域への入り口の地名。今の甘肅省東南部。唐の岑参(715~770)に「胡笳歌送顏真卿使赴河隴 」 (胡笳の歌 顔真卿が使いして河隴に赴くを送る)があり、「君不聞胡笳聲最悲、紫髯綠眼胡人吹。吹之一曲猶未了、愁殺樓蘭征戍兒。涼秋八月蕭關道、北風吹斷天山艸。崑崙山南月欲斜、胡人向月吹胡笳。胡笳怨兮將送君、秦山遙望隴山雲。邊城夜夜多愁夢、向月胡笳誰喜聞。」(君聞かずや胡笳の声最も悲しきを、紫髯緑眼胡人吹く。之を吹いて一曲猶お未だ了らざるに、愁殺す楼蘭征戍せいじゅの児。涼州八月蕭関しょうかんの道、北風吹断すいだんす天山の草。崑崙山南月斜めならんと欲す、胡人月に向かって胡笳を吹く。胡笳は怨みて将に君を送らんとす、秦山遥かに望む隴山ろうざんの雲。辺城の夜夜愁夢多し、月に向かって胡笳誰か聞くを喜ばん。)とある。
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○木吾(モクゴ)
吾(ゴ)は、『廣韻』に「御也。執金吾、官名。」、『後漢書』百官志に「執金吾一人,中二千石。本注曰、掌宮外戒司非常水火之事、月三繞行宮外、及主兵器。吾猶禦也。」(執金吾は一人、中二千石なり。本注に曰く、宮外の戒めを掌り、非常の水火の事を司る、月に三繞宮外に行き,及んで兵器のことを主とす。吾は猶お禦なり。)、晋の崔豹の『古今注』に「金吾、車輻棒也。漢官執金吾、吾、止也、執金革禦非常也、以銅爲之、黃金塗兩末謂之金吾。」(金吾は車輻の棒なり。漢官の執金吾、吾は止なり、金革を執りて非常を禦すなり、銅を以って之を為し、黃金を両末に塗り、之を金吾と謂う。)とあり、警棒のこと。木の警棒。 |
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○火筴(カキョウ)
筴(キョウ)は、『廣韻』に「箸也。」 とあり、火箸のこと。 |
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○筯(チョ) 『正韻』に「匙筯、與箸同。」(匙筯、箸に同じ。)とある。 |
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○蔥薹(ソウタイ)
蔥(ソウ)は、『說文』に「菜也。」 、『集韻』に「葱古作蔥。」(葱は古くは蔥に作る。)とあり、葱(ねぎ)のこと。薹(タイ)は、『集韻』に「菜名。又草名、夫須也。」、『陸璣詩疏』に「臺、莎草也。」、『韻會』に「通作臺。」とあり、臺(ダイ)は、『說文』に「觀四方而高者。」(観の四方の高きもの。)とあり、蔥薹は葱坊主のこと。 |
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○句鏁(コウサ)
句(コウ)は、『說文』に「曲也。」とあり、鏁(サ)は『集韻』に「同鎖。」(鎖に同じ。)とある。 |
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○鍑(フ) 『說文』に「釜大口者。」(釜の大口のもの。)
、『方言』に「釜、自關而西或謂之鍑。」(釜は関西よりして西、或は之を鍑と謂う。)とある。 |
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○鬴(フ) 『說文』に「鍑屬。」(鍑の属なり。)、『玉篇』に「或作釜。」(或は釜に作る。)とある。 |
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○耕刀之趄 耕刀(コウトウ)は、鋤(すき)。趄(ショ)は、『說文』に「趑趄也。」(趑趄なり。)、「趑趄、行不進也。」(趑趄は行の進まざるなり。)、『廣雅』に「趑趄、難行也。」(趑趄は行い難しなり。)とあり、引申して壊れること。
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○澀(ジュウ)
『說文』に「不滑也。」とある。 |
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○臍(セイ) 『說文』に「肶臍也。」とあり、臍(へそ)のこと。 |
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○洪州(コウシュウ)
唐代の州名。今の江西省南昌市。 |
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○萊州(タイシュウ)
唐代の州名。今の山東省萊州市。 |
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○交床(コウショウ)
『後漢書』五行志に「靈帝好胡服、胡帳、胡床、胡坐、胡飯、胡空侯、胡笛、胡舞、京都貴戚皆競為之。」(靈帝は胡服・胡帳・胡床・胡坐・胡飯・胡空侯・胡笛・胡舞を好む、京都の貴戚は皆な競いて之を為す。)、程大昌(1123~1195)の『演繁露』に「今之交床、制本自虜來、始名胡床。隋以讖有胡、改名交床。唐穆宗於紫宸殿御大蠅床見群臣、則又名繩床矣。」
(今の交床は、制はもと虜より来たり、始め胡床を名とす。隋は讖に胡あるを以って、名を交床と改む。唐の穆宗、紫宸殿に大蠅床に御し群臣を見す、則ち又た繩床を名とす。)
とあり、漢代に中国北方の胡から伝えられたという一人用の椅子、床几の類。ここでは折りたたみ式の椅子(床几)のこと。上の板を丸くくり抜き、釜を据える釜敷(かましき)のこと。 |
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○夾(キョウ)
『說文』に「持也。」、『韻會』に「左右持也。」とあり、挟むもの。 茶ばさみ。 |
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○筱(ショウ)
『說文』に「箭屬。小竹也。」(箭の属。小竹なり。)とあり、矢を作る小竹。 |
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○紙囊(シノウ)
囊(ノウ)は、『說文』に「「橐也。」、『毛傳』に「小曰橐、大曰囊。」(小なるを橐と曰い、大なるを囊と曰う。)、『集韻』に「有底曰囊、無底曰橐。」(底あるを囊と曰い、底無きを橐と曰う。」とある。紙袋のこと。
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○剡藤紙(セントウシ)
唐の顧況(727~815)の「剡紙歌」に「雲門路上山陰雪、中有玉人持玉節。宛委山裡禹餘糧、石中黃子黃金屑。剡溪剡紙生剡籐、噴水搗後為蕉葉。欲寫金人金口經、寄與山陰山裡僧。手把山中紫羅筆、思量點畫龍蛇出。政是垂頭蹋翼時、不免向君求此物。」とあり、『嵊志』に「剡藤紙名擅天下、式凡五、藤用木椎椎治、堅滑光白者日硾牋、瑩潤如玉者曰玉版牋、用南唐澄心堂紙樣者曰澄心堂牋、用蜀人魚子牋法者曰粉雲羅牋、造用冬水佳、敲冰為之曰敲冰紙、今莫有傳其術者。」
とあり、今の浙江省紹興市嵊県で、藤から作られた上白紙。唐代末には原料難から急速に衰えたという。 |
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○碾(テン) 『龍龕手鑑』に「轢也。又磑也。」、『集韻』に「磨也。」、「所以轢物器也。」(物を轢く所以の器なり)とあり、石うすのこと。茶を挽く茶碾。陝西省扶風県の法門寺から1987年出土した唐代の茶碾は、銀製の金メッキで、形が「薬研(やげん)」に類似しており、底部に「咸通十年文思院造銀金花茶碾子一枚、共重廿九兩。匠臣邵元審、作官臣李師臣、判宮高品臣吳弘、使臣能順。」の銘文があり、鹹通十年(869)製で「茶碾子」と呼ばれたことが分る。 |
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○桔(キツ) 桔は「橘」の俗字。 |
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○墮(ダ) 『集韻』に「毀也。」とあり、壊すこと。。墮は砣に通じ、砣(ダ)は『字彙』に「砣、碾輪石也。」(砣は碾の輪石なり。)とある。陝西省扶風県の法門寺から1987年出土した唐代の茶碾に付属するものには「碢軸重一十三兩、十七字號。」と銘文があり、碢は、『正字通』に「同砣。」(砣と同じ)とある。 |
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○拂未(フツマツ)
拂(フツ)は、『說文』に「過擊也。」、『廣韻』に「去也、拭也、除也。」とあり、茶末を掃くための羽箒(はぼうき)。 |
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○羅(ラ) 『說文』に「以絲罟鳥也。」(糸を以って鳥を罟するなり。)、
『齊民要術』に「以羅漉去皮子。」(羅を以って皮子を漉去す。)とあり、篩(ふるい)のこと。陝西省扶風県の法門寺から1987年出土した唐代の茶羅は、銀製の長方形の蓋のある箱で、上下二層になっており、上層に羅を置き、下層は引き出しになっている。箱の底に「咸通十年文思院造銀金花茶羅子一副共重卅七兩」の銘文がある。 |
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○合(ゴウ) 『說文』に「合口也。」(口合うなり。)、『廣韻』に「合、同。亦器名」(合は同なり、亦た器の名なり。」とあり、蓋付の器。 |
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○則(ソク) 『說文』に「等畫物也。」(物を等画するなり。)
、『說文解字注』 に「等畫物者、定其差等、而各為介畫也。」(物を等画するとは、其の差等を定め、而して各に介画を為すなり。)とあり、量りのこと。 |
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○匕(ヒ) 『說文』に「亦所以用比取飯。」(亦た比を用いて飯を取る所以なり。)、『玉篇』に「匙也。」
とあり、匙のこと。 |
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○策(サク) 『說文』に「馬箠也。」(馬の箠なり。)とある。『集韻』に「一曰小箕。」(一に小箕を曰う。)とあり、小さな箕(み)のこと。 |
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○水方(スイホウ)
『韓非子』·外儲篇に「君猶盂也、民猶水也。盂方水方、盂圜水圜。」(君は猶お盂なり、民は猶お水なり。盂の方なれば水も方なり、盂の円なれば水も円なり。)とある。方形の水指のこと。 |
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○稠榜木 稠(チュウ)は、『說文』に「多也。」、『增韻』に「密也。又穠也。」とあり、稠密なこと。
榜(ボウ)は、『說文』に「木片也。今俗作牓、非。」 、『正字通』に「木片又標榜」とあり立て札のこと。目の細かい板のことか。 |
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○漉水囊(ロクスイノウ)
漉(ロク)は、『說文』に「浚也。一曰滲也。」(浚なり。一に曰く、滲なり。)とあり、囊(ノウ)は、『說文』に「「橐也。」、『毛傳』に「小曰橐、大曰囊。」(小なるを橐と曰い、大なるを囊と曰う。)、『集韻』に「有底曰囊、無底曰橐。」(底あるを囊と曰い、底無きを橐と曰う。」とあり、後秦の印度僧の弗若多羅と羅什の訳した説一切有部の律蔵
『十誦律』 に「比丘以漉水囊自漉水飲。」 (比丘は漉水囊を以って自ら水を漉して飲む。)とあり、水漉しのこと。 |
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○格(カク) 『集韻』に「籬落也。」とあり、籬落(リラク)は、まがき、かきね、落は、かこい。『毛詩鄭箋』に「舉持物也。」(物を挙げ持るなり。)とある。持ち上げるための枠の意か。 |
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○生銅 真鍮のことか。
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○熟銅 青銅の一種か。
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○碧縑(ヘキレン)
縑(レン)は、『說文』に「幷絲繒也。」、『釋名』に「縑、兼也。其絲細緻,數兼于布絹也。細緻染縑爲五色。細且緻。不漏水也。」(縑は兼なり。其の糸は細緻、数は布絹より兼るなり。細緻縑を染め五色に為す。細かつ緻。水を漏らさざるなり。)、『前漢書註』に「縑、卽今之絹也。」
(縑は即ち今の絹なり。) とある。 |
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○細翠鈿(サイスイデン)
鈿(デン)は、 『說文』に「金華也。」(金の華なり。)、元の戴侗の『六書故』に「金華爲飾田田然。」(金の華の飾を為すに田田然たり。)とある。別本「紐翠鈿」に作る。 |
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○油綠囊(ユリョクノウ)
油綠(ユリョク)は、明の李時珍の『本草綱目』に「綠豆。粒粗而鮮者爲官綠。皮薄而粉多、粒小而色深者爲油綠。皮厚而粉少早種者、呼爲摘綠、可頻摘也。遲種呼爲拔綠、一拔而已。」とある。また、光沢のある緑色。濃い緑。
別本「綠油囊」に作る。 |
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○瓢(ヒョウ)
『說文』に「蠡也。」、『玉篇』に「瓠瓜也。」、『正字通』に「匏瓢、剖開可爲酒尊。」 (匏瓢なり、剖開し酒尊と為すべし。)とあり、瓢箪(ひょうたん)の果実の内部を取り去ったもので、酒などの容器に用いた。ここでは柄杓の意。 |
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○晉舍人杜毓 |
晉(シン)は、ここでは西晋(265~316)。司馬炎が265年に魏から禅譲を受けて建てた王朝。呉を滅ぼして中国を統一したが、316年、五胡十六国時代の争乱によって滅んだ。
舍人(ジャジン)は、官名。『晉書』職官志に「中書舍人、案晉初初置舍人、通事各一人、江左合舍人通事謂之通事舍人、掌呈奏案章。後省、而以中書侍郎一人直西省、又掌詔命。」、「中舍人四人、咸寧四年置、以舍人才學美者為之、與中庶子共掌文翰、職如黃門侍郎、在中庶子下、洗馬上。」、「舍人十六人、職比散騎、中書等侍郎。」とある。杜毓(トイク)は、字は方叔、中書舍人に任じられたことがある。 |
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○荈賦(センフ)
賦(フ)は、中国の韻文体の一。漢代に盛行し対句を多く含み、句末は韻を踏む。『漢書』藝文志に「不歌而誦謂之賦」(歌わずして誦ず之を賦と謂う)とあり、散文の要素が多く取り入れられ、漢詩と散文の中間に位置する。
荈賦(センフ)は、茶についての最初の賦。『藝文類聚』巻82の「茗」の「賦」に「晉杜育荈賦曰。靈山惟岳、奇產所鐘、厥生荈草、彌谷被崗。承豐壤之滋潤、受甘霖之霄降。月惟初秋、農功少休、結偶同旅、是採是求。水則岷方之注、挹彼清流、器擇陶簡、出自東隅、酌之以匏、取式公劉。惟茲初成、沫成華浮、煥如積雪、曄若春敷。」とみえる。 |
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○永嘉(エイカ)
西晋(265~316)の3代皇帝の懐帝(284~313)の治世に使われた元号。307年~313年。懐帝が即位したことを受け改元され懐帝の治世いっぱい使われた。
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○余姚(ヨヨウ)
浙江省余姚市。唐代には越州に属していた。 |
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○虞洪(グコウ)
『神異記』に「余姚人虞洪、入山采茗、遇一道士、牽三青牛、引洪至瀑布山、曰、予、丹丘子也。聞子善具飲、常思見惠。山中有大茗、可以相給、祈子他日有甌犧之餘、乞相遺也。因立奠祀。後常令家人入山、獲大茗焉。」(余姚の人の虞洪、山に入り茗を採り、一道士に遇う、三青牛を牽き、洪を引いて瀑布山に至り、曰く、予は、丹丘子なり。聞く子は善く飲を具すと、常に見惠を思う。山中に大茗あり、以って相給うべし、子に祈す、他日、甌犧之余り有らば、相遺わすを乞うなり。因りて奠祀を立つ。後に常に家人に入山せしむに、大茗を獲る。)
とある。 |
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○瀑布山(バクフザン)
浙江省余姚市の南30kmにあり、白水衝、瀑布嶺ともいう。華鎮の「瀑布嶺詩」の序に「在嵊縣西六十裡、福善所集、蔚有靈氣、昔產仙茗。」とあり、今も当地で産する茶「瀑布」という。 |
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○道士(ドウシ)
道教を信奉し、道教の教義にしたがった活動を業とするもの。 |
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○丹丘子(タンキュウシ)
丹丘(タンキュウ)は、神話の中の神仙の地。屈原の『楚辭』遠遊に「乃羽人於丹丘兮、留不死之舊鄉。」(羽人の丹丘に乃り、不死の旧鄉に留まる。)、王逸注に「因就眾仙於明光也、丹丘、晝夜常明也。九懷曰夕宿乎明光。明光即丹丘也。山海經言有羽人之國、不死之民。或曰、人得道身生毛羽也。」(衆仙の明光に就すに因てなり、丹丘、昼夜常明なり。九懷曰く夕宿乎明光。明光即ち丹丘なり。山海経に羽人之国ありと言う、不死の民。或いは曰く、人の道を得て身に毛羽を生ずるなり。)、孫綽の『天台山賦』に「訪羽人於丹丘、尋不死之福庭。」(羽人の丹丘を訪れ、不死の福庭を尋ぬ。)、王嘉の『拾遺記』に「有丹丘之國、獻瑪瑙甕、以盛甘露。」(丹丘の国あり、瑪瑙甕を献じ、以って甘露を盛る。)とある。
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○甌犧(オウギ)
甌(オウ)は、『說文』に「小盆也。」、『廣韻』に「瓦器」、『正韻』に「今俗謂盌深者爲甌。」(今俗に盌の深きものを謂いて甌と為す。)とあり、茶碗の深いもの。犧(ギ)は、『說文』に「宗廟之牲也。」(宗廟の牲なり。)、『禮記疏』に「刻爲犧牛之形、用以爲尊。」(刻して犧牛の形と為し、用いるに以って尊と為す。)、『集韻』に「酒尊名。」とあり、生贄の牛の形をした酒樽。ここでは、続いて「犧、木杓也。」とあり、柄杓の意とする。 |
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○竹筴
筴(キョウ)は、『廣韻』に「箸也」とある。茶をかき混ぜるのに用いる。 |
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○蒲葵木(ホキボク)
植物名。蒲葵(びろう)。ヤシ科の常緑高木。暖地の海岸付近に生える。高さ10m近くになる。幹は直立し、葉は手のひら状に深く裂けていて、幹の頂に多数集まってつく。雌雄異株。春、葉の付け根から枝分かれした柄を出し、黄白色の小花を多数つける。果実は楕円形で青色。
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○鹺簋(サキ)
鹺(サ)は、『說文』に「鹹也。」とあり、『禮記』曲禮に「鹽曰鹹鹺。」(塩は鹹鹺と曰う。)とあり、塩のこと。簋(キ)は、『說文』に「黍稷方器也。」、『廣韻』に「簠簋、祭器、受斗二升、內圓外方曰簋。」、『周禮』冬官考工記に「旊人爲簋、實一觳、崇尺。」、『毛疏』に「祭宗廟用木簋、今此用瓦簋、祭天地及外神、尚質、器用陶瓠之意也。」とあり、古代の食物を盛る円口の器。ここでは、塩入れのこと。 |
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○揭(ケイ) 『說文』に「高舉也。」(高く挙ぐるなり。)とある。ここでは、塩をすくう匙のことと思われる。 |
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○熟盂(ジュクウ)
熟(ジュク)は、『說文』に「食飪也。」(食飪るなり。)とあり、食物をよく煮ること。 盂(ウ)は、『說文』に「飯器也。」、『方言』に「宋楚魏之閒、盌謂之盂。」(宋楚魏の間、盌を之れ盂と謂う。)とあり、飯茶碗。ここでは沸かした湯を貯える器。 |
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○盌(ワン) 『說文』に「小盂也。」、『方言』に「宋楚魏之閒、盌謂之盂。」(宋楚魏の間、盌を之れ盂と謂う。)、『正譌』に「俗作椀。」とある。ここでは、茶碗のこと。
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○越州(エツシュウ)
今の浙江省紹興地区。唐代には越窯の主産地は余姚にあり、青瓷を産した。 |
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○鼎州(テイシュウ)
今の陝西省徑陽三原一帯。 |
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○婺州(ブシュウ)
今の浙江省金華一帯。 |
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○丘州(キュウシュウ)
今の湖南省岳陽市。 |
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○壽州(ジュシュウ)
今の安徽省壽縣。 |
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○洪州(コウシュウ)
今の江西省南昌市。 |
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○邢州(ケイシュウ)
今の河北省邢臺一帯。 |
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○東甌(トウオウ)
今の浙江省温州市付近。 |
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○畚(ホン) 『說文』に「蒲器也。」(蒲の器なり。)、『廣韻』に「草器。」、『左傳註』に「畚、盛土器。以草索爲之、筥屬。」(畚は土を盛る器なり。草を以って索みて之を為す、筥の属なり。)、『毛註』に「畚、所以盛糧之器。」(畚は糧を盛る所以の器なり。)とあり、縄や竹で編んだ物を盛る器。ここでは茶碗入れのこと。 |
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○白蒲(ハクホ)
蒲(ホ)は、『說文』に「水艸也。可以作席。」(水草なり。以って席を作るべし。)とある。白い蒲の属か。 |
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○紙帊(シハ)
帊(ハ)は、『說文』に「帛三幅曰帊。」(帛の三幅なるを帊と曰う。)、『廣韻』に「幞也。」、『通俗文』に「帛三幅曰帊。帊、衣襆也。」、『廣雅』に「帳也。」、『魏書』王粲傳に「以帊蓋局。」(帊を以って局に蓋す。)とあり、幞(フ)は『廣韻』に「幞頭、周武帝所製。裁幅巾、出四脚以幞頭、乃名焉。」とあり、頭を覆う頭巾。物を覆う巾。包む巾。 |
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○札(サツ) 『說文』に「牒也。」、『漢書』顔師古注に「札、木簡之薄小者也。」(札は木簡の薄く小なるものなり。)
、『釋名』に「札、櫛也。編之如櫛齒相比也。」(札は櫛なり。之を編みて櫛歯の如く相い比びたるなり。)とあり、竹や木の細片を編むところから、札の字を用いたか。ここでは、簓(ささら)の意。 |
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○緝(シュウ)
『說文』に「績也。」とあり、糸をつむぐこと。また集めること。 |
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○茱萸莫木 茱(シュ)は『說文』に「茱萸,茮屬。」、萸(ユ)は同じく「茱萸。」とあり、茱萸(シュユ)は、ミカン科の呉茱萸(ゴシュユ)、ミカン科の食茱萸(ショクシュユ、和名カラスザンショウ)、ミズキ科の山茱萸(サンシュユ)の三種の通称という。莫(バク)は『淮南子』謬稱訓に「猶未之莫與。」、註に「莫、勉之也。又削也。」とあり、削るの意か。 |
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○滌方(デキホウ)
滌(デキ)は、『說文』に「洒也。」、『正義』に「洗器謂之滌。」(器を洗うは之を滌と謂う)とある。建水のこと。 |
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○滓方(シホウ)
滓(シ)は、『說文』に「澱也。」とあり、澱(おり)のこと。 ここでは茶滓入れのこと。 |
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○巾(キン) 『說文』に「佩巾也。」とあり、腰に帯びる巾。 |
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○拖縍布 拖(タ)は、『說文』に「曳也。」とあり、曳(ひ)くこと。縍(ホウ)は、『集韻』に「吳俗謂〓(糸厂虎)絮曰縍也。」とあり、古い真綿の悪いもの。拖縍布は、粗悪な真綿を曳いた布か。
別本「絁布」に作る。絁(シ)は、『說文段註』に「俗作絁、玉裁按蓋今綿紬。」、清の任大椿の『釋繒』に「絁質粗大、次于羅絹、故以之作巾、次于冕弁也。」とあり、粗綢のこと。布(フ)は、『說文』に「枲織也。」(枲の織りものなり。)とあり、麻布のこと。 |
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○具列(グレツ)
具(グ)は、『說文』に「共置也。」、『廣韻』に「備也,辦也,器具也。」とあり、列(レツ)は『說文』に「分解也。」、『廣韻』に「行次也、位序也。」とあり、道具類をおいて飾るもの。 |
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○扃(ケイ) 『說文』に「外閉之關也。」(外を閉める之れ關なり。)、『禮記註』に「扃、門關木也。入戶之時、兩手當心、如奉扃然、雖瞻視而不回轉、嫌於干人私也。」とあり、閂(かんぬき)のこと、また閉ざすこと。 |
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○都籃(トラン)
都(ト)は、『廣韻』に「總也。」とあり、全てのこと。籃(ラン)は、『說文』に「大篝也。」とあり、大きな籠。 |
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○玲(レイ) 『說文』に「玉聲。」、『漢書』晉灼註に「以黃金爲璧帶、合藍田璧。瓏玲、明見貌也。」とあり、明らかに見えるさま。すきとおるように美しいさま。 |
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