不思議の国の不動産。不動産をめぐる、知っておいた方が良い、ひどい目にあわないための、本当の話。

 

土地はどこへ消えた?



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迷子になった土地!?

しかし、土地の位置・形状、つまり、筆界を明らかにした図面は、現在もこの「公図」のほかにない。

そのために、今日なお筆界を表示する図面として保管され、登記事務を処理するためばかりでなく、不動産の取引や訴訟の証拠資料などとして利用されているのだが、その作成の歴史、方法からしても、現地復元力はなく、単に土地の一応の位置、形状、面積の概略を示すものに過ぎないものとされている。

しかも、高度成長時代に行われた土地造成が公図訂正なしにおこなわれた結果、公図境界と分譲地境界が一致せず、地域全体が混乱してしまったようなところがある。このような地域を地図混乱地域と呼ぶのである。

はなはだしいのは、法務局でも筆界の線を記入することを放棄したらしいところもあって、二本の線が引いてある間に、地番だけが一覧表のように羅列されているものもある。

いったいどこが目的の土地なのか皆目わからない。

所有者の、ここが私の土地だ、というところがそうだと思うより仕様がないのである。

人の土地に家を建てちゃって、登記所も疑わずに登記しちゃったという話しもあるくらいだもの。

そんなところは、どうせ二束三文の土地だろうって、馬鹿言っちゃいけない、バブルのころは坪100万円近くしていたところだ。

境界確定なんて、とても怖くてできないから、すべて現況有姿でお願いしたが、どこからも文句は出なかった。

よき時代だったと言うべきなんだろうなあ。

でも、そんなのはまだ良いほうで、登記所で公図を申請したら、大きな掛軸のような絵図面が出てきたこともある。

思わず「これしかないんですか」と聞いたら、慌てず騒がず「これだけです」という返事が返ってきた。

地番もろくに書いてないんだぜ。これでどうしろっていうのかねえ。

所有者でも、自分の土地がどこだったか覚えていない人もいて、もうそうなったらどこがどこやら皆目見当もつかない。

まさか「迷子の迷子の土地ちゃんや〜い」て、大声はりあげて探して歩くわけにもいかず、いったいこういうのはどうなっちゃうんだろうね。

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1.登記所には地図がない?
2.沽券にかかわる!?
3.字限図
4.登記簿を信じちゃいけない?!
5.公図に書き込む場所がない?!
6.迷子になった土地!?
7.登記所にある図面

 

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