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登記簿ってなに?

不動産登記簿は、登記所が管理してしている、不動産の現況 (「表示」という) や権利関係の変動を記録した、バインダ−式の帳簿である。

と昔は説明していたが、現在はコンピュータ化が進んで、段々コンピュータの中に保管されたデータということになるのだろうが、いちおう昔ながらのものを読んでみよう。

不動産登記簿には、「土地登記簿」と「建物登記簿」の2種類がある。

それぞれ、土地1筆、建物1個ごとに一組の「登記用紙」があり、その一組は、三つの部分から構成されている。

(1)不動産の表示に関する事項を記載した「表題部」

表題部には、土地では所在・地番・地目・地籍、建物では所在・家屋番号・種類・構造・床面積、原因及びその日付、登記の日付が記載される。

(2)所有権に関する事項を記載した「甲区」

ここに記載されるのは、建物を建てたときの「所有権保存」、取り壊したときは「滅失」、土地や建物が売買・相続・贈与などにより所有者が変わったときの「所有権移転」などがある。

また、買戻権・仮登記・差押・仮差押・仮処分などもここに記載される。

(3)所有権以外の権利に関する事項を記載した「乙区」

所有権以外の権利として登記されるものには、@地上権、A永小作権、B地役権、C賃借権、D採石権、E先取特権、F質権、G抵当権・根抵当権、の8種類がある。

この三つである。と一応しておく。

建物では保存登記というのをしないと甲区はないし、抵当権などの登記がないと乙区はない。

丙とか丁とか戊なんて戦前の通信簿みたいなのが出てくることもある。しかも毛筆でくねくね書いてあるもんだから読めやしない。

(注)明治32年不動産登記法では、土地登記簿は表題部(土地の表示)のほか、甲区(所有権)、乙区(地上権・永小作権)、丙区(地役権)、丁区(先取特権・質権・抵当権)及び戊区(賃借権)の5区、建物登記簿は表題部(建物の表示)のほか、甲区(所有権)、乙区(地役権)、丙区(先取特権・質権・抵当権)及び丁区(賃借権)の4区をもって編成されることとなっていた。

その他に、登記簿には編綴されていないが、信託原簿と共同担保目録があり、それぞれの綴込帳に編綴されている。これについては、おりがあったら説明することとしよう。

謄本を手に入れたら、まず表題部を見る。表題部の右端に「枚数」欄があり数字が1から縦に並んでいる。

その数字のうえから印鑑が押してあるが、これは登記簿が全部で何枚あるかを表している。

つまり数字の上に印章があるだけの枚数が綴じてあるということなので、用紙の枚数不足、抜き取りがされていないかがわかるようになっている。

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1.登記簿ってなに?
2.土地登記簿表題部
3.登記面積を信用してはいけない!?
4.建物登記簿表題部
5.甲区(所有権)欄の見方
6.乙区(所有権以外の権利)欄の見方
7.こんな登記に気をつけろ!
8.区分所有建物と登記簿の見方
9.登記簿だけではわからない権利もある

 

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